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遷座と彼岸

 

昨年の地震で集落の約8割が崩壊し、
殺風景となって約1年4か月。

徐々にではあるがポツポツと新しく建築される
家が出てきて、重機の音、槌の音が周りから
聞こえてくる。復興も道半ばという状況。

そんな中、集落の神社も壊れかけていたが、
住民の復興の願いが叶って、本殿が修復された。
そのため、生まれて初めての祀り事(遷座)
を体験した。

8月末日、あたりが暗くなるのを待って、厳かに取り計らわれた。
自分もかかりを務め、白手袋をつけ御神体を
運ぶ役を務めさせてもらった。
(なんでも、こういった行事は300年に一回位
の経験かと神主さん曰く)

遷座の前には夏祭りが催され、子供神輿、村民合唱
炊き出しなどで、にぎやかなひと時を過ごした。

裏山では、彼岸(23日)も過ぎ、
ツクツクホウシの鳴く声が、秋のおとづれを
翻ろうするかのごとく、盛んに聞こえてくる。

あたりの田畑のあぜ道には、真っ赤な
彼岸花(曼殊沙華)が
見事な毛氈を引いたように咲き誇っている。

この彼岸花、最近はあちこちに植え込まれている。
しかも、赤だけでなく、白・ピンク・黄と
多彩になっている。

聞くところによれば、どうもモグラよけ
の為だそうで、球根の毒素がモグラを
避けるようだ。効果の程は分からないが…。

球根の下か横を突き進んで行くのではとの事。

ツクツクホウシコオロギの声に変わり、
本格的な秋のおとづれを感じる今日この頃
です。

 

 

 

 

 

 

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