近年ではWEBサイト制作の打ち合わせで当たり前のように使われている『オウンドメディア』という言葉ですが…
「なんとなくわかるけど、はっきりと理解しているかと言われると自信がない」
という声をよく聞きます。
オウンドメディア(Owned Media)とは直訳すると【自社で保有するメディア】です。
このように一見すると単純な用語なのですが…
なぜ理解しにくい用語となっているのか?
調べていくうちに
「なぜオウンドメディアという用語が単純そうで難しいのか」という謎が解けました!
この記事では、オウンドメディアについてわかりやすく解説します。
オウンドメディアとは
『オウンドメディア』という用語を正しく理解するためには、以下の3つの要点を押さえておくことが必要です。
【要点1】PESOモデルで4つに分類されたメディアの1つが『オウンドメディア』であること
【要点2】オウンドメディアには『広義』と『狭義』があるということ
【要点3】狭義のオウンドメディアが一般的となっている
【要点1】『メディア』は4つに分類されている
まずは、現代のマーケティング戦略の主流である『PESO(ペソ)モデル』について解説します。
PESOモデルは2014年にアメリカの著名なPRプランナーであるジニ・ディートリッヒ氏が提唱したものです。
PESOモデルによりメディアは以下の4つに分類されていて、その1つがオウンドメディアです。
Paid Media(ペイドメディア)
…他社のメディアにお金を支払って広告を掲載してもらう
(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・WEB広告など)
Earned Media(アーンドメディア)
…第三者の運営する情報発信メディアによって消費者からの信頼を獲得する
(報道・取材記事・レビューサイトなど)
…一般のユーザー同士で情報を共有する
(Twitter・Instagram・Facebook・YouTubeなど)
Owned Media(オウンドメディア)
…自社が所有するメディア
(コーポレートサイト・公式ブログサイト・SNSの公式アカウントなど)
PESOモデルの観点でのオウンドメディアの定義は「自社が所有している」ということです。
企業が主体となって自由に情報発信することができ、広告や第三者の口コミでは伝えられないような深い情報を発信したいときにも活用できるメディアです。
【要点2】広義のオウンドメディアと狭義のオウンドメディアがある
ここまでの解説では「オウンドメディア=自社が所有しているメディア」という単純な内容でしたが…
ここからは、オウンドメディアには『広義(広い意味)』と『狭義(狭い意味)』があるということを解説します。
このことが原因で、オウンドメディアという用語はわかりにくいものになっています。
とはいえ、「『広義』と『狭義』でオウンドメディアの範囲が変わる」ということさえ理解すれば、あとは単純明快です。
広義のオウンドメディア
広義のオウンドメディアはその名の通り「自社が所有するメディア」のことです。
Webサイトや紙媒体など企業が所有する全てのメディアのことで、具体的には以下のような媒体のことを指します。
- コーポレートサイト
- 採用サイト
- 公式ブログサイト
- 情報発信用の特設WEBサイト
- メールマガジン
- SNSの公式アカウント
- パンフレット・チラシなど紙媒体
狭義のオウンドメディア
狭義のオウンドメディアは「情報発信を目的とするWebメディア」のことです。
紙媒体やSNSなどのその他の自社の所有するメディアとは区別して、具体的には以下の媒体のことを指します。
- 公式ブログサイト
- 情報発信用の特設WEBサイト
【要点3】狭義のオウンドメディアが一般的
近年の日本では狭義でのオウンドメディアが一般的となっており、オウンドメディアとは主に公式ブログサイトのことを指します。
オウンドメディアについてよくある質問
ホームページとの違いは?
まず、ホームページとは一般的に会社概要や企業理念などを掲載したコーポレートサイトのことを指します。
広義のオウンドメディアでは公式ホームページ(コーポレートサイト)のことも含まれます。
しかし、狭義のオウンドメディアでは公式ホームページ(コーポレートサイト)は含まれません。
ここでは株式会社アドシンの所有するWEBサイトを例に、ホームページとオウンドメディアの違いを具体的に解説します。
アドシンのホームページ(コーポレートサイト)
ホームページ(コーポレートサイト)は企業のサービス内容や会社概要を伝えるWEBサイトです。
広義ではオウンドメディアですが、狭義ではオウンドメディアではありません。
アドシンのオウンドメディア(ブログサイト)
公式ブログサイトでは、仕事関連のツールの紹介や役立つ情報を発信しています。
広義でも狭義でもオウンドメディアとなります。
Adlab | アドシン研究ブログ(アドシンスタッフブログ)
SNSはオウンドメディアに入らないのか?
広義のオウンドメディアでは、Twitter・Instagram・FacebookなどのSNSの公式アカウントも含まれていますが、狭義のオウンドメディアではSNSは含まれません。
オウンドメディアの目的は?
オウンドメディアは役立つ情報を配信することで、企業の認知度や信頼度を高めることができます。
また、商品やサービスの詳しい情報を自由に発信したり更新したりすることができるので、ユーザーへ新鮮な情報を届けることもできます。
そういった特性を利用して、オンラインや実店舗への集客に繋げることが主な目的となります。
オウンドメディアの制作実績
株式会社アドシンで制作したオウンドメディアをご紹介します。
株式会社ビースタイル メディア様 しゅふJOBナビ
働く主婦のおしごと体験談やノウハウ情報満載のメディアサイト「しゅふJOBナビ」です。
イラストや明るいカラーを使用し主婦の方に気軽にご利用していただけるようなデザインにしています。
働く主婦のおしごと体験談やノウハウ情報満載のメディアサイト「しゅふJOBナビ」
リップルフィッシャー様 RIPPLE FISHER INSIGHT
リップルフィッシャー様の特設サイトです。
コロナ禍でフィッシングショウが出来なくなった2021年と2022年に、WEBを介してファンの方との交流を深めるサイトとして設置されました。
まとめ
オウンドメディアとは、PESOモデルというマーケティング戦略で4つに分類されるメディアの1つで、自社が所有するメディアのことです。
広義では自社が保有するすべての情報媒体として、コーポレートサイト・公式ブログサイト・SNSの公式アカウントなどを指しますが、狭義では「情報発信を主目的とするWebメディア」のことであり、主に公式ブログサイトのことを指します。
近年ではオウンドメディアという言葉は、狭義で使われることが一般的です。
実際の打ち合わせなどでも、オウンドメディア=公式ブログサイトを指している場合が殆どです。
オウンドメディアは、役立つ情報を配信することで企業の認知度や信頼度を高め、集客に繋げることできる重要なメディアですので、どんどん活用していきましょう♪